交通事故による外傷の場合、車体に軽微な事故から車が完全に破壊されるような事故まで様々なバリエーションがあります。大きな事故になりますと、骨折や出血、更には内蔵損傷など生命に危険が及ぶものになります。一方で車体がほんの少しへこむ程度の事故でも、予期できない衝撃力が加わるため痛みが長引く場合があります。その痛みの中で首の痛み、いわゆるむち打ち症(頸椎捻挫)は交通事故による障害のうち最も多い症状となっています。症状は首の重みから 痛み、頭痛、吐き気などを認める場合が多く、後者の症状が出現するほど治るまで時間がかかることが多いです。

むち打ち症の特徴を大きく分けると2つに分類できると考えます。

1.事故直後よりの頚部痛

直接的な障害が考えられます。そのためその部位の治療を行えばよく、シップ、電気治療などを行います。

2.事故直後に痛みが無く、その後数時間から数日以内に出現する頚部痛

この場合には背中が張ってその後首の後ろもはってきて、最終的に首が痛いくなるというようなお話を聞きます。そのような方を診察すると多くの場合、仙腸関節の機能障害を認めます。そのため首のみを治療してもその時は改善しますが、根本の治療が行われていないため症状が戻ってしまいます。しかし残念ながら、多くの医療機関では痛みの部位の治療にとどまってしまうことが多いようです。

上記のように原因を2つに分類し根本から治療を行っていかないと、自然経過で改善するのと大きな違いがなく、当然ながら症状が残存してしまうことが多いです。

そのため当院では初診時にも仙腸関節の状態を確認し、必要であればその治療もお勧めしています。

 

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