プラセンタとは胎盤(たいばん)の事であり、妊娠時に赤ちゃんとへその緒でつながっていて、様々なホルモンを分泌し赤ちゃんを育てる神秘的な組織です。組織的には赤ちゃんの方に属しているため、胎盤には細胞を育て、活性化させる成長因子などのタンパク質やアミノ酸、核酸、ビタミンやまだ科学的に解明されていない物質がぎっしり詰まっています。

ヒトの胎盤から抽出されたエキスの有効成分を、プラセンタエキスと呼びます。プラセンタエキスを注射することにより、プラセンタが体内にとりこまれ、美容や疲れなどに効果を発揮します。

医療用に使われているプラセンタ注射薬は、メルスモンとラエンネックの2つの製剤が厚生労働省で医薬品として認可されています。いずれも日本国内の産婦人科で健康な母親から正常分娩で生まれた胎盤を使用して作られたものです。

どんな効果が期待できるか?

若返りの薬と呼ばれるプラセンタは、様々な症状の改善に効果があります。プラセンタ注射を受けている患者さんの声から、プラセンタ注射をおすすめできる方をまとめました。

  • 慢性的な疲れが気になる方
  • 肩こり、腰痛、ひざなどの関節痛をお持ちの方
  • スポーツを行う方で筋肉痛や筋肉疲労が抜けない方
  • 乾燥肌の方やアトピー性皮膚炎の方
  • 冷え性、生理不順、生理痛がひどい方
  • 更年期障害の症状がある方
  • シミ、くすみ、肌荒れが気になる方(予防美白効果)
  • 自律神経失調症、拒食症、不眠症の方
  • 肝機能が悪い方
  • 花粉症などのアレルギーをお持ちの方

*効果の感じ方には個人差があります。

プラセセンタ注射の種類

  ラエンネック メルスモン
胎盤エキス量 112mg 100mg
添加物 ペプシン・乳糖・PH調整剤 ベンジルアルコール
注射時の痛み やや強い 弱い

 

ラエンネック、メルスモンに大きな差があるわけではありませんが、1本(2 ml)あたりの胎盤含有量は、ラエンネックのほうがメルスモンよりも10%ほど多くなっています。        

添加物として、ラエンネックにはpH調整剤と、製造工程中に使われているペプシンや乳糖が含まれています。メルスモンには添加物としてベンジルアルコールが0.03 ml含まれています。体質的にこれらの添加物にアレルギー反応を起こす方がいますので、痒みや発疹などが出現した場合は薬剤を変えた方がよいでしょう。

また、稀ですがラエンネックで頭痛が起こるという方がおり、その場合はメルスモンへ変更します。逆に、メルスモンで眠気が強く起こるといった場合には、ラエンネックへ変更します。

ラエンネックのほうがメルスモンよりも酸性度が高いため、注射時の痛みが強いというデメリットがあります。メルスモンはPHが中性近く、ベンジルアルコールという痛み止めの成分が含まれているため、注射時の痛みが少ないというメリットがあります。痛みに弱い方へはメルスモンを、そうでない方へは胎盤エキスの含有量が多いラエンネックをお勧めしています。

また途中でもう一方の薬剤への変更の希望がありましたら、受けつけでお申し出ください。

 

プラセンタ注射の量と頻度

当院で推奨しているプラセンタ注射の量と頻度です

  最初の4週 その後
プラセンタ注射 週に2回

1回3本

週に1回

1回2-3本

今までプラセンタ注射を受けたことはあるが、あまり効果を感じなかったという方は、注射の頻度と量、期間が足りていないことがほとんどです。当院では、しっかりと効果を実感するために、最初の4週間は週に2回、1回あたり3本(3アンプル=6 ml)を注射します。4週間で効果を実感できる方が多いため、その後は効果を維持するために、1週間に1回、1回あたり2本~3本の注射をお勧めします。

上記のアンプル数以上に注射したとしても、打ちすぎになることはありません。一度に5アンプル(5本)や6アンプル(6本)打っていただいても良いのですが、プラセンタは一度に沢山打つよりも、こまめに分けて頂いた方が効果が持続します。ご自分の体調に合わせてご利用ください。

頻繁に通院できないという方でも最初の4週間は最低週に1回、1回あたり3本の注射をしてみてください。

安全性

国内で過去60年以上にも渡って使用されているプラセンタ注射は、市販の風邪薬や頭痛・生理痛薬よりもずっと高い安全性があることは疑いの余地がありません。時々プラセンタ注射の副作用を過度に誇張して書いているサイトがありますが、そのほとんどが「注射は危険だからプラセンタのサプリメントにしましょう。」などという自社の健康食品の宣伝サイトです。消費者を装い、副作用を誇張して過度に不安を煽って、健康食品へ誘導するステマサイトに注意しましょう。

プラセンタ注射製剤はヒトの胎盤組織から作られますので、理論上は感染の危険性はゼロではありませんが、B型肝炎・C型肝炎・HIVなどの各種ウィルスのチェックや、酵素処理や高圧滅菌によりウィルスを完全に不活化させています。昭和31年から日本でプラセンタ注射の治療が開始されて以来、クロイツフェルト・ヤコブ病を含めて感染症の報告は一例もありません。

献血の制限

過去60年間もの間、国内で一例も感染症の報告はありませんが、厚生省が「ヒトの血液や組織を使用した治療を受けたものは、理論上感染の危険性がゼロではないため、献血ができない。」と一律に決めたこともあり、プラセンタ注射を一度でも受けると献血ができなくなってしまいます。これはプラセンタ製剤だけではなく、ヒトアルブミンや輸血を受けた方なども同様に制限されます。

副作用

プラセンタ注射の主な副作用は、注射部位の内出血、疼痛、発疹、熱感、掻痒感、硬結です。

内出血はどんな注射や採血でも起こり得るもので、起こったとしても、長くて2週間程度で自然と色が薄くなり、治っていきます。

硬結は1~2日で消失しますが、同じ部位にばかり注射をしていると、稀に硬結が残ることありますので、気になるようであれば中止してください。当院では、毎回左右で部位を変更して注射をし、皮膚が硬くならないように予防しています。

稀にアレルギー症状(発疹、蕁麻疹、掻痒感、発熱)を起こすことがあります。また、さらに極稀ですが、アナフィラキシーショック(血圧低下、呼吸困難など)、急性肝障害が報告されています。この副作用も、過度に誇張して書かれているサイトがありますが、60年間で数例しか報告がなく、市販の風邪薬、漢方薬、解熱鎮痛剤などと比較しても、重篤な副作用が起こる確率は非常に低くなっています。

その他に、頭痛、閉経後の生理、軽微な生理不順や不正性器出血、女性化乳房、眠気、だるさ、体重増加が報告されています。頭痛はラエンネックで報告されていますので、気になる方はメルスモンへ変更することをおすすめします。眠気やだるさは自律神経の興奮を抑える作用のために起こりますが、通常1日で取れます。眠気を感じた際は、車、バイク、自転車などの乗り物の運転は控えてください。体重増加は、プラセンタが消化吸収を促進する作用があるためと言われていますが、極端に増えることはありません。

食品の例えで言うと、小麦や乳製品アレルギーの人が、誤って小麦や乳製品を口にすればアナフィラキシーショックなどの重篤な副作用が起こり、最悪の場合死んでしまうことがあります。しかし、だからと言って「小麦や乳製品は危険である。」という結論にはならないはずです。

どんな薬や健康食品でも、体質によって合う合わないはありますので、100%安全なものはありませんが、数多くの医薬品の中で、プラセンタの安全性が非常に高いと考えられます。

プラセンタ注射料金

当院では2本を基本とさせていただいています。ご希望の本数がありましたら、受付でお申しつけ下さい。

ラエンネック・メルスモン 価格(税込み)
2本 1800円
3本 2300円
4本 2800円
5本 3300円
6本 3800円

杉並区・千代田区でプラセンタ注射をお探しの場合

こちらのページは「肌のクリニック・高円寺院・麹町院」の院長のご厚意で、ホームページから一部引用させていただいています。杉並区高円寺や千代田区麹町のご近所の方は、肌のクリニックでのプラセンタ注射をおすすめします。

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